この記事のポイント
- 訃報とは、人が亡くなったことを関係者に知らせる連絡のことで、葬儀の準備と並行して速やかに行う必要がある。
- 訃報を伝える手段・順番・内容には一定のマナーがあり、相手との関係性によって適切な方法が異なる。
- 訃報の連絡が遅れると、参列の機会を失わせてしまうため、優先順位を決めて迅速に対応することが大切。
訃報の基本と伝え方
訃報を伝えるタイミング
訃報は、故人が亡くなったあと、できる限り早く伝えるのが原則です。ただし、深夜や早朝に亡くなった場合は、緊急性の高い近親者を除き、翌朝以降に連絡するのが一般的な配慮とされています。
訃報を伝えるタイミングは、相手との関係性によって異なります。以下のように優先順位を意識して対応することが大切です。
- 第一優先:配偶者・子ども・兄弟姉妹などの近親者
- 第二優先:親戚・故人の親しい友人・職場関係者
- 第三優先:近隣住民・その他の知人
訃報を伝える手段
訃報を伝える手段は、状況や相手に合わせて選択します。現在よく使われる手段は以下のとおりです。
- 電話:最も一般的で、緊急性の高い近親者への連絡に適している
- メール・SNS:遠方の知人や多人数への連絡に活用されることが増えている
- 訃報はがき(書面):葬儀後に改めて知らせる「死亡通知」として送付することが多い
- 新聞の死亡広告・お悔やみ欄:社会的立場のある人の訃報を広く知らせる際に使用する
近年はメールやSNSでの訃報連絡も普及しています。ただし、目上の方や改まった関係の方への連絡は、電話を基本とするのが礼儀にかなっています。
訃報に記載する内容
訃報では、受け取った側が必要な行動を取れるよう、情報を明確に伝えることが求められます。書面や文章で伝える場合に含めるべき主な内容は以下のとおりです。
家族葬など、参列者を限定する葬儀形式の場合は、訃報の中に「近親者のみで執り行います」と明記することで、不要な混乱を防ぐことができます。
訃報を伝える際の注意点
連絡の漏れに注意する
訃報は、一度の連絡で全員に伝えることが難しい場合があります。故人のアドレス帳や年賀状の履歴などを参考に、連絡すべき人物のリストを作成しておくと安心です。葬儀社のスタッフに相談しながら進めることも有効です。
表現・言葉遣いに配慮する
訃報を伝える際は、忌み言葉(重ね言葉や不吉とされる表現)を避けるのがマナーです。「重ね重ね」「たびたび」「ますます」などの表現は使わないようにします。また、「死亡しました」よりも「永眠いたしました」「逝去いたしました」という丁寧な表現を用いるのが一般的です。
葬儀後に改めて知らせる場合
家族だけで葬儀を済ませた場合は、葬儀後に「死亡通知」として書面を送ることがあります。この場合も、故人の氏名・逝去日・葬儀を済ませた旨・喪主名・連絡先を明記します。受け取った側がお悔やみの言葉や香典をどう扱えばよいか判断できるよう、丁寧な文面を心がけます。
費用・時期の目安と実務上のポイント
訃報の連絡自体に費用はかかりませんが、書面(訃報はがき・死亡通知)を郵送する場合は印刷代・切手代がかかります。送付枚数によって異なりますが、一般的な規模では数千円〜数万円程度が目安です。
訃報を伝えるべき時期は、原則として安置の手配と並行して行うのが望ましいです。遺族が葬儀社と打ち合わせを始めるタイミングで、近親者への第一報を入れておくことが理想的です。
また、忌引き休暇の取得に関わるため、故人の勤務先や遺族の職場・学校への連絡も早めに済ませておく必要があります。連絡が遅れると、相手側の対応や手続きにも影響が出るため注意が必要です。
関連する用語
訃報と合わせて理解しておきたい用語として、弔問・弔電・弔辞があります。いずれも、訃報を受けた側がとる行動や言葉に関する用語です。また、喪中・忌中は、訃報を受けた後の期間の過ごし方として密接に関連しています。さらに、死亡診断書や死亡届は訃報と同時期に処理する法的手続きであり、一連の流れとして把握しておくことが大切です。

