目次
この記事のポイント
- 礼状とは、葬儀後に参列者や香典をいただいた方へ感謝を伝えるための正式な挨拶状のことである。
- 礼状には決まった書き方のマナーがあり、送る時期・内容・形式を正しく押さえることが大切だ。
- 礼状と会葬御礼・香典返しの挨拶状は異なるものであり、それぞれの役割と違いを理解しておく必要がある。
礼状の意味と役割
葬儀は、多くの方が時間を割いて参列してくださるものである。礼状は、そうした方々への感謝の気持ちを書面という形で正式に伝えるためのものだ。口頭でのお礼だけでは伝えきれない丁寧さと誠意を、文章に込めて届ける役割を担っている。 遺族にとって、葬儀直後は心身ともに消耗が大きく、個別に連絡を取ることが難しい場合も多い。礼状は、そのような状況でも遺族の思いを適切に伝えられる手段として、長く慣習として定着してきた。礼状を送る主なタイミング
礼状を送る時期は、用途によって異なる。一般的な目安は次のとおりである。 いずれも、できるだけ速やかに送ることが礼儀とされている。遅くなる場合は、文中にその旨と理由を一言添えるとよい。礼状の種類
礼状にはいくつかの種類があり、それぞれ送る相手や目的が異なる。- 参列へのお礼状:葬儀に足を運んでくださった方全員に送る基本的な礼状
- 香典返しに添える挨拶状:忌明け後に香典返しの品と一緒に同封するもの
- 弔電・供花へのお礼状:遠方で参列できなかった方や、物品をいただいた方に送るもの
- 会社・団体へのお礼状:弔慰金や組織としての弔意をいただいた場合に送るもの
礼状の書き方のマナー
礼状には、守るべき基本的なマナーがある。代表的なものをまとめると以下のとおりだ。- 句読点(。や、)は使わないのが正式とされる
- 「重ね重ね」「再三」など、繰り返しを連想させる忌み言葉は避ける
- 縦書きで書くのが正式であり、毛筆や筆ペンが望ましい
- 薄墨ではなく、礼状は通常の黒インクで書いてよい(薄墨は弔意を示す際のものである)
- 印刷された定型文を使用する場合も、封筒の宛名は手書きが望ましい
礼状と会葬御礼・香典返し挨拶状の違い
礼状と混同されやすいものに、会葬御礼がある。会葬御礼とは、葬儀・告別式の当日に参列者へ手渡す簡易的なお礼の品(またはその品に添える案内状)のことをいう。 礼状は葬儀後に郵送するものであるのに対し、会葬御礼はその場で手渡すものだという点が大きく異なる。どちらも感謝を伝えるための手段だが、役割とタイミングが違うため、両方を適切に準備することが求められる。 香典返しに添える挨拶状は礼状の一種ではあるが、香典返しの品とセットで贈るという性格が強い。この挨拶状には、忌明けを迎えたことの報告と感謝の言葉を盛り込むのが一般的だ。礼状を準備する際の注意点
印刷と手書きのどちらを選ぶか
礼状は手書きが最も丁寧とされるが、参列者が多い場合は印刷対応のものを使うことも珍しくない。近年では印刷した礼状も広く受け入れられているが、一言だけでも手書きのメッセージを添えると誠意が伝わりやすい。喪主・施主の名義で出すのが原則
礼状は、原則として喪主または施主の名義で送る。連名にする場合は「遺族一同」とする書き方も一般的だ。費用の目安
礼状を郵送で送る場合、1通あたりの費用は便箋・封筒・切手代を合わせて100〜200円程度が目安となる。印刷業者に外注する場合は、50枚セットで数千円〜1万円前後が相場だ。香典返しの挨拶状については、返礼品の手配と同時に葬儀社や百貨店に依頼するケースも多い。関連する用語
礼状を理解するうえで、あわせて知っておきたい用語がある。香典返しに関連する法要の流れや、葬儀後に行われる納骨の手続きとも深く結びついている。また、忌中・喪中の期間における遺族の対応としても礼状は重要な位置を占める。葬儀全体の流れを理解するためには、弔辞や通夜といった用語もあわせて確認しておくとよい。RELATED
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