死化粧(しにげしょう)

死化粧(しにげしょう)

当サイトでは、葬儀・終活に関するサービスを独自の視点で比較し、わかりやすくご紹介しています。内容は随時見直し・更新を行っています。

目次

この記事のポイント

  • 死化粧とは、故人が安らかな表情で旅立てるよう、ご遺体に施すお化粧・身支度のことである。
  • 死化粧は葬儀社のスタッフまたは専門の技術者が行い、家族が立ち会うことも可能である。
  • 近年はエンバーミングや湯灌と組み合わせて行うケースも増えており、費用や内容は葬儀の形態によって異なる。

死化粧(しにげしょう)とは、故人のご遺体に対して施すお化粧や身支度の総称であり、亡くなった方が生前のような穏やかな表情で旅立てるよう整えるための大切な儀式的ケアである。顔のお化粧だけでなく、髪を整えたり、ひげを剃ったりする行為も含まれる。日本では古くから行われてきた習慣であり、現代の葬儀においても欠かせない工程のひとつとなっている。

死化粧について詳しく知る

死化粧の目的と意味

死化粧の最大の目的は、故人が生前の姿に近い、穏やかな表情で家族や参列者と最後の時間を過ごせるようにすることである。ご遺体は時間の経過とともに変色や変形が起こるため、専門的なケアによって外観を整えることが必要になる。また、遺族にとっても「きちんと見送ってあげた」という安心感につながる、精神的な意味合いも大きい。

宗教的な観点からも、死化粧は故人をあの世へ送り出すための準備として位置づけられてきた。仏式では死装束に着替えさせることとあわせて行われることが多く、旅支度の一部とみなされる。

死化粧が行われるタイミングと流れ

死化粧は、ご遺体の安置が整ったあと、納棺の前に行われるのが一般的である。葬儀社のスタッフが中心となって進め、必要に応じて遺族も参加できる。おおまかな流れは以下のとおりである。

  • 湯灌(ゆかん)またはアルコール清拭によるご遺体の清浄
  • 顔色を整えるファンデーション・チークなどの塗布
  • 口紅やアイシャドウなど、故人の好みに合わせた仕上げ
  • 髪のセットやひげ剃りなど、顔まわりの身支度
  • 着替え(死装束または故人が希望した衣服)

遺族が故人のふだんの化粧品を持参し、生前の雰囲気に近づけてほしいと依頼することも可能である。担当スタッフに遠慮なく相談するとよい。

男性・女性それぞれへの対応

死化粧は女性にだけ施すものと思われがちだが、男性にも行われる。女性には肌のトーンを整えるベースメイクに加え、口紅やチークなどを施すことが多い。男性にはひげ剃りや眉の整えが中心となり、必要であれば薄くファンデーションを使って肌色を整える。いずれも「過度に華やかにする」のではなく、自然で安らかな印象に仕上げることが基本の考え方である。

エンバーミングとの違い

死化粧としばしば混同されるのがエンバーミング(遺体衛生保全)である。エンバーミングは、遺体の内部に防腐・殺菌処置を施す医療的な技術であり、体の内側から保全する目的がある。一方、死化粧はあくまで外見を整えるケアである。両者は目的が異なるが、海外での葬儀や長期安置が必要な場合など、エンバーミングのあとに死化粧を施すケースもある。

死化粧にかかる費用と注意点

費用の目安

死化粧の費用は、葬儀プランに含まれている場合と、別途オプションとして加算される場合がある。葬儀社のプランに組み込まれているときは追加料金が発生しないことが多いが、湯灌とセットになったプランでは1万〜5万円程度が相場となる。専門の納棺師が行う場合や、エンバーミングと組み合わせる場合はさらに費用が高くなることがある。

依頼前に葬儀社へ「死化粧はプランに含まれているか」を必ず確認することが重要である。追加費用が発生する場合は見積書への明記を求めるとよい。

注意しておきたいポイント

死化粧を依頼するうえで押さえておきたい注意点を以下に挙げる。

  • 担当するスタッフの経験・技術には差があるため、事前に確認しておくと安心できる。
  • 故人が生前に「こういう化粧をしてほしい」と希望を残していた場合は、エンディングノートなどを参考にスタッフへ伝える。
  • 宗教・宗派によっては、化粧の有無や内容に決まりがある場合があるため、担当の僧侶や神職に確認する。
  • 遺族が立ち会う場合、作業中の撮影などについて事前にスタッフへ確認しておく。

また、家族葬一日葬などで葬儀を簡略化する場合でも、死化粧のみは丁寧に行いたいという遺族の声は多い。費用削減の対象にする前に、家族でよく話し合うことを勧める。

関連する用語

死化粧と関連する用語として、ご遺体を清める「湯灌」、遺体をに収める「納棺」、葬儀会場での祭壇の設え、そして遺族が故人の旅立ちを見届ける出棺などがある。また、故人の思い出を写した遺影の選定も、死化粧と同様に「故人らしさ」を大切にする作業として、葬儀準備のなかで重要な位置を占める。これらの用語も合わせて理解しておくと、葬儀全体の流れをよりスムーズに把握できる。

RELATED

葬儀の費用が気になる方へ。実際の総額は、プランの種類と、斎場が公営か民営かで大きく変わります。

葬儀費用シミュレーターで試算する →

葬儀社の選び方・比較ガイドを読む →

葬儀の準備と費用の解説記事を読む →

よくある質問

死化粧は遺族が自分で行うことができますか?

自分で行うこと自体は禁じられていないが、ご遺体の状態によっては難しい場合がある。衛生面や技術面の観点から、基本的には葬儀社のスタッフや専門の納棺師に依頼することを推奨する。ただし、仕上げの口紅を塗るなど一部の作業に遺族が加わることは、多くの葬儀社で受け入れられている。

死化粧をしないという選択肢はありますか?

死化粧を行わないことも選択できる。宗教や家族の考え方、あるいは故人の意思として化粧を望まない場合には、葬儀社にその旨を伝えれば対応してもらえる。ただし、最低限のご遺体の清拭や整容は衛生上の観点から行われることが一般的である。

生前に死化粧の希望を伝えておくにはどうすればよいですか?

エンディングノートや遺言書に、希望する化粧の雰囲気・使ってほしい化粧品・参考にしてほしい写真などを記しておくと、遺族がスタッフへ正確に伝えやすくなる。好みの化粧品をひとまとめにして保管しておく方法も有効である。生前のうちに家族へ口頭で伝えておくことも大切なそなえのひとつといえる。

お墓・供養の選び方で迷っている方は、比較記事もあわせてご覧ください。

お墓・供養の選び方を比較する →
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次