この記事のポイント
- 六曜とは日本の暦に記された6種類の吉凶の区分であり、葬儀の日程を決める際に参考にされることが多い。
- 「友引」は葬儀を避けるべき日とされており、多くの火葬場が定休日に設定している。
- 六曜は仏教・神道とは本来無関係であり、宗教的な根拠はないが、慣習として現代でも広く意識されている。
六曜(ろくよう)とは、日本の暦(こよみ)に記された6種類の吉凶の区分のことで、「先勝(せんしょう)」「友引(ともびき)」「先負(せんぶ)」「仏滅(ぶつめつ)」「大安(たいあん)」「赤口(しゃっこう)」の6つから成る。冠婚葬祭の日取りを決める際に広く参照されており、特に葬儀の日程を検討するうえで欠かせない知識のひとつである。
六曜の種類と意味
六曜はそれぞれ独自の吉凶の意味を持っており、葬儀や通夜の日取りに影響を与える。各日の特徴を正しく理解しておくことが重要である。
6種類それぞれの意味
- 先勝(せんしょう):「急ぐことで吉となる」とされる日。午前が吉、午後が凶とされる。
- 友引(ともびき):「友を引く」という意味から、葬儀を行うと故人が友人を冥途へ引き込むと信じられ、葬儀を避ける慣習がある。
- 先負(せんぶ):「急ぐと負ける」とされる日。午前が凶、午後が吉とされる。
- 仏滅(ぶつめつ):「仏も滅するほど凶」とされ、婚礼などめでたい行事には不向きとされるが、葬儀については特段の制限はない。
- 大安(たいあん):「大いに安し」とされ、最も縁起のよい日。結婚式や入籍に好まれる。
- 赤口(しゃっこう):「赤い刃」を連想させる日とされ、正午前後を除き凶とされる。
葬儀との関係が深い「友引」
六曜の中で、葬儀にもっとも深く関わるのが「友引」である。「友を引く」という語感から、葬儀の日に友引が重なることを忌む風習が根付いている。
この慣習の影響は実務面にも及んでおり、多くの火葬場が友引を定休日に設定している。そのため、友引に火葬を行うことは事実上できない地域が多い。
葬儀社や施主が日程を調整する際は、まず友引に当たる日を確認したうえで、火葬場の空き状況と照らし合わせるのが一般的な手順である。
六曜の起源と仏教との関係
六曜はもともと中国から伝わった暦注(れきちゅう)のひとつであり、仏教とは直接的な関係はない。「仏滅」「仏引(友引の旧称)」などの名称が仏教用語のように聞こえるが、これは後の時代に当て字や通俗的な解釈が加わった結果である。
日本に広まったのは主に江戸時代以降とされ、明治時代には政府によって一時廃止が命じられた歴史もある。現代においても宗教的な根拠はないが、慣習として社会に定着している。
六曜に関する注意点
宗教・宗派による考え方の違い
六曜はあくまでも民間の慣習であり、仏教・神道・キリスト教いずれの宗教においても、公式な教義として六曜を採用しているわけではない。浄土真宗などの一部の宗派は、六曜による日取りの選別を明確に否定している。
信仰を重視する方は、菩提寺の僧侶や担当の宗教者に事前に相談することを勧める。
友引に葬儀が行えない場合の対処法
故人が亡くなった翌日が友引に当たる場合、通夜や告別式の日程を1日ずらして調整するのが一般的である。火葬場の休業日と重なることが多いため、葬儀社と早めに連絡を取り、スケジュールを確認することが大切である。
なお、友引でも通夜は行えるとする慣習もあるため、地域や葬儀社の方針によって対応が異なる点に留意が必要である。
日程決定における優先順位
実際の葬儀日程は、六曜だけでなく以下の要素を総合的に考慮して決定される。
- 火葬場の空き状況と予約可否
- 葬儀会館の空き状況
- 僧侶・宗教者のスケジュール
- 遠方の親族の移動・参列可能日
- 六曜(特に友引の回避)
六曜はあくまでも参考要素のひとつであり、火葬場や会館の空き状況が最優先となることを理解しておくとよい。
関連する用語
六曜と合わせて理解しておきたい用語として、忌中や喪中がある。これらは故人が亡くなったのちの慎みの期間を指すもので、日常生活や年中行事への参加の可否を判断するうえで重要である。また、四十九日や法要の日程を決める際にも、六曜を意識する遺族は少なくない。葬儀全体の流れを把握するために、これらの用語もあわせて確認しておくことを勧める。
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