パソコンやスマートフォンを片付けようとして、燃えないごみの日に出してしまいそうになった、という方は少なくありません。実はこれらは多くの自治体で「小型家電回収ボックス」の対象です。ただし投入口の大きさも対象品目も、自治体ごとに違います。あわてず、まずはお住まいの自治体の決まりを確認してみましょう。


父の遺品のパソコンとスマホ、燃えないごみの日に出そうと思っていたんです。でも近所の方に「それは違う」と言われて。どこに出せばいいのか分からなくなりました。
誤解その1|「小さい電子機器はどこの自治体でも同じように出せる」は間違い
小型家電の回収ボックスは全国の多くの自治体に設置されています。ですが、投入口の大きさや対象品目は自治体によってかなり異なります。
横浜市(横浜市公式サイト)では、回収ボックスの投入口は「30センチ×15センチ」で、入るのは長さ30センチ未満の電気・電池で動作する製品です。パソコンも対象に含まれています。
一方、世田谷区(世田谷区公式サイト)は対象品目を12品目に限定しています。投入口は縦10センチ、横25センチと、横浜市より狭くなっています。しかも世田谷区ではパソコンは対象外で、別の処分方法が案内されています。


誤解その2|「モバイルバッテリーはどこでも回収ボックスに入れてよい」は間違い
モバイルバッテリーの扱いは、自治体によって正反対になっています。
世田谷区(世田谷区公式サイト)は、充電式電池・モバイルバッテリーを「施設の火災の原因になるため絶対に入れないでください」と明記しています。他の不燃ごみとは袋を分けて、不燃ごみとして出すよう案内されています。
これに対して堺市(堺市公式サイト)は、モバイルバッテリーを回収対象品目として挙げています。ただし膨張・破損・水濡れなどの異常があるバッテリー類は、回収ボックスには入れず、堺市家庭ごみ受付センターへ電話で申し込むよう案内されています。
| 自治体 | 投入口の大きさ | 対象品目の考え方 | モバイルバッテリー |
|---|---|---|---|
| 横浜市 | 30センチ×15センチ(長さ30センチ未満) | 電気・電池で動作する製品全般(パソコンも含む) | 取り外せるバッテリーは黄色い回収缶へ |
| 世田谷区 | 縦10センチ×横25センチ | 対象12品目に限定(パソコンは対象外) | 絶対に入れない。不燃ごみへ |
| 堺市 | 投入口に入る大きさのもの | 回収対象品目を列挙(ノートパソコンも含む) | 対象品目。異常があれば受付センターへ |
なぜ自治体ごとにこれほど違うのか|制度の構造から見えてくること
小型家電リサイクルは国の法律にもとづく制度です。ただし実際の回収方法は、各自治体が地域の事情に合わせて設計しています。
そのため回収ボックスの大きさも、設置台数も、対象品目も、自治体ごとの判断で決まります。横浜市はパソコンを平成28年5月から回収品目に追加したと明記していますが、世田谷区はパソコンを最初から対象外としています。
図:出す前に確かめる4つのこと
- お住まいの自治体名で「小型家電回収ボックス」を検索する
- 対象品目に、出したい機器(パソコン・スマホ等)が入っているか確認する
- モバイルバッテリーを単体で入れてよいか、必ず確認する
- 投入口の大きさに、機器が入るかを確認する
個人情報の消去についても、各自治体は「区や市は関知しない」という立場を明記しています。世田谷区は「区は回収ボックスに投入されている小型家電製品の個人情報等に関知しておりません」と述べています。データを消す責任は、出す人にあります。



投入口に入らなければ、そこで終わりです
回収ボックスは、一度入れたら取り出せない仕組みになっています。横浜市も世田谷区も堺市も、そろって「返却できません」と書いています。
だからこそ、データ消去は入れる前に済ませておく必要があります。投入口の大きさに入らない場合は、粗大ごみや不燃ごみなど別の出し方になりますので、慌てて押し込まないようにしてください。
実際に出す前にできること|確認の順番
まず、お住まいの自治体のごみ・リサイクル担当課のページで、対象品目と投入口の大きさを確認します。自治体によって扱いが異なりますので、必ずご自身の自治体で確認してください。
次に、パソコンやスマートフォンなど個人情報が含まれる機器は、投入する前にデータを消去します。消去方法が分からない場合は、機器のメーカーに問い合わせる方法もあります。
モバイルバッテリーなど充電式電池は、単独では入れられない自治体もあります。取り外せる場合は別の回収経路が案内されていることが多いので、あわせて確認してください。
回収ボックス以外にも、宅配便を使った回収や、家電量販店の店頭回収を行っている事業者があります。横浜市のページでは、こうした認定事業者による回収の案内も掲載されています。
よくある質問


自治体のページをちゃんと見てから出すようにします。データも先に消しておきますね。



迷ったら窓口に聞く
投入口の大きさや対象品目は、公式サイトの表記だけでは分かりにくいこともあります。迷ったときは、担当課に電話で確認するのが確実です。
まとめ|「同じ制度」ではなく「自治体ごとの決まり」として見る
小型家電の回収ボックスは、全国に共通してある仕組みです。しかし投入口の大きさ、対象品目、モバイルバッテリーの扱いは、自治体ごとに違います。
出す前に、お住まいの自治体の公式サイトで確認する。データは自分で消しておく。この二つを守っておけば、遺品のパソコンやスマートフォンも落ち着いて片付けられます。
デジタル機器の整理については、次の記事でも詳しく触れています。あわせてご覧ください。
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あなたの「生前整理・遺品整理のそなえ」は何点?
「はい・いいえ・わからない」で答えるだけで、いまの準備の進み具合が点数で分かります。点数に合わせて、次に読んでおきたい記事もご案内します。
生前整理・遺品整理そなえ度チェックをはじめる参考・出典
- 横浜市公式サイト「小型家電の回収・リサイクルにご協力ください」https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/gomi/tyokusetsu/koden.html
- 世田谷区公式サイト「使用済小型家電などの回収」https://www.city.setagaya.lg.jp/02241/403.html
- 堺市公式サイト「小型家電回収ボックスの対象品目(携帯電話・ノートパソコンなど)」https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/gomi/gomi_recy/recycle/kaisyu/df_filename_178870.html

