墓じまいの見積もりは「運搬・重機・更地」で比べる|離檀料と、頼んではいけない業者

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墓じまいの見積もりは運搬・重機・更地で比べる

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親が守ってきたお墓を、自分の代でしまう。墓じまいを考える家族は年々増えています。

墓じまいなどでお墓を移す「改葬」は、10年で約2倍に

約8万4千件
2014年度
約17万6千件
2024年度

※総務省東北管区行政評価局「墓じまいに関する情報収集結果」(2026年1月30日)の数字(改葬の件数)。

ところが、いざ見積もりを取ろうとすると「何と何を比べればいいのか」が分かりません。お寺に払うお金、石材店に払うお金、新しい納め先に払うお金が混ざって見えるからです。

この記事では、葬儀社の現場の担当者の話をもとに、墓じまいで家族が驚く費用、石材店の見積もりで確かめる項目、指定の石材店があるときの進め方、頼んではいけない業者の見分け方をまとめました。

目次

墓じまいのお金は「3つの払い先」に分けて考える

墓じまいの費用は、払う相手で3つに分けると整理しやすくなります。

墓じまいのお金は「3つの払い先」に分かれる

お寺お墓がお寺の墓地にある場合
  • 離檀料(ないお寺もある)
  • 閉眼供養のお布施
石材店見積もりで比べられるのはここ
  • 墓石の撤去・運搬
  • 重機の利用
  • 更地にして返す工事
改葬先遺骨の新しい納め先
  • 永代供養墓・樹木葬・納骨堂など
  • 散骨の場合は散骨の費用

※閉眼供養はお寺に直接お渡しするため、石材店の見積もりには入らないことが多いです。

このうち、複数の会社で見積もりを比べられるのは石材店に払う撤去の費用です。お寺へのお金は話し合い、改葬先の費用は納め先選びで決まります。

家族が一番驚くのは離檀料。ないお寺もある

お墓がお寺の墓地にある場合、檀家をやめるときに離檀料を求められることがあります。現場の担当者によると、家族が一番驚くのはこの離檀料。ただし、あるお寺とないお寺があり、一概には言えません。

離檀料には明確な基準がなく、金額に納得できない場合は、基本的にお寺と話し合うことになります。高額な離檀料を求められたという相談も寄せられています(熊本市の注意喚起より)。

お盆・お彼岸・年末年始の相談は避ける

切り出し方に決まりはありません。ただ、お盆やお彼岸、年末年始はお寺がいちばん忙しく、ピリピリしている時期です。落ち着いて話せる時期を選ぶだけでも、話し合いはしやすくなります。

お寺への相談を避けたい時期

春のお彼岸3月ごろ
お盆7〜8月ごろ
秋のお彼岸9月ごろ
年末年始12〜1月ごろ

※お盆の時期は地域で違います。お寺がいちばん忙しい時期なので、落ち着いて話せるほかの時期に相談しましょう(現場の担当者の経験より)。

離檀料の意味については「離檀料(りだんりょう)」でも説明しています。

撤去費は「重機が入るか」で変わる

墓石の撤去の費用は、重機が入れるかどうかで大きく変わります。通路が狭くて重機が入れない墓地では、手作業が増えるぶん費用が上がりやすくなります。

現場の担当者によると、近年は新しくお墓を建てる方が減っていることもあり、墓じまいの費用を高めに見積もる傾向があるそうです。また、撤去の費用にお寺が金額を上乗せしているケースもあるそうです。だからこそ、見積もりは中身を見て比べることが大切です。

PR撤去費は、同じ条件で複数の石材店に見積もりを出すと比べやすくなります。墓石ナビなら一括見積もりを無料で依頼できます(広告主の案内による)。

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見積書で確かめるのは「運搬・重機・更地の範囲」

石材店の見積書で必ず確かめたいのは、次の3つです。

石材店の見積書で必ず確かめる3つ

項目確かめること
運搬撤去した墓石をどこへ運び、どう処分するか。処分先を答えられるか
重機の利用重機を使うか。通路が狭くて入れない場合、手作業になって費用が上がらないか
更地の範囲どこまで撤去して、どんな状態で墓地を返すか(墓地の管理者が求める返し方と合っているか)
遺骨の洗浄
現場では、あまりしないことが多い
閉眼供養
お寺に払うので、石材店の見積もりには入れないことが多い

お墓を開けてみたら、中に水が溜まっていた、ということも実際にあります。開けるまで分からないことなので、想定と違ったときに追加の費用がかかるかも先に聞いておくと安心です。

お寺に「指定の石材店」があるときは、先に相談する

お寺の墓地や霊園によっては、工事を頼める石材店が決まっている(指定石材店)ことがあります。相見積もりを取れるかどうかは、お寺しだいです。

お寺に「指定の石材店」があるときの進め方

  1. 1指定の石材店があるか、お寺に聞く
    霊園・墓地によって決まっていることがある
    ▼
  2. 2相見積もりを取りたいと、先に相談する
    黙ってほかの石材店に頼むと、揉める原因になる
    ▼
  3. 3お寺の了解が出たら、同じ条件で比べる
    運搬・重機・更地の範囲をそろえて見積もりを取る

※相見積もりを取れるかどうかは、お寺しだいです(現場の担当者の経験より)。

指定の石材店がある場合、黙ってほかの石材店に頼むと揉める原因になります。相見積もりを取りたいと、先にお寺に相談してから進めましょう。

改葬許可は自分で申請する。「代行」に注意

お墓から遺骨を取り出してほかへ移すには、今のお墓がある市町村の改葬許可が必要です(墓地、埋葬等に関する法律 第5条)。

墓じまい(改葬)の手続きの流れ

  1. 1今のお墓の管理者に相談
    お寺の墓地なら住職に
    ▼
  2. 2改葬先を決める
    受け入れてもらえる書類(使用許可証など)をもらう
    ▼
  3. 3埋蔵証明書をもらう
    今のお墓の管理者が書く
    ▼
  4. 4改葬許可を申請する
    今のお墓がある市町村へ。家族が自分で申請できる
    ▼
  5. 5遺骨を取り出し、墓石を撤去
    更地にして墓地を返す
    ▼
  6. 6改葬先に納骨
    改葬許可証を改葬先に出す

※総務省東北管区行政評価局「墓じまいに関する情報収集結果」(2026年1月30日)に載っている市の例をもとに作成。順番や必要な書類は市町村によって違います。宗教・宗派によって閉眼供養・開眼供養をすることがあります。

改葬許可の申請は、家族が自分で行うのが基本です。行政書士ではない業者が、報酬を受け取って役所に出す書類を作ることは、行政書士法で制限されています。2026年1月1日からは、改正法で「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」行うことが制限の対象だと明記されました。

お墓の管理者が埋蔵証明書を出してくれないといった相談もあります。2026年1月の厚生労働省の事務連絡では、市町村がまず管理者に提出を促し、それでも出してもらえない場合は、お墓の写真や経緯を書いた申述書などを代わりの書類として扱えるとされています。困ったら、今のお墓がある市町村の窓口に相談しましょう。

書類の書き方は「改葬許可申請の実際」で詳しく説明しています。

ネットの「墓じまい代行」と、安すぎる業者は危険

現場の担当者がはっきり「危険」と言うのが、ネットで「墓じまい代行」をうたう業者と、安すぎる業者です。安い業者は、撤去した墓石をどこに捨てているか分かりません。

こんな業者には頼まない

  • ✕ ネットで「墓じまい代行」をうたい、役所の書類づくりまで有料で引き受ける
  • ✕ ほかより極端に安い
  • ✕ 撤去した墓石の処分先を、聞いても答えられない
  • ✕ 見積書が「墓じまい一式」だけで、運搬・重機・更地の範囲が書かれていない

※安すぎる業者は、撤去した墓石をどこに捨てているか分かりません(現場の担当者の経験より)。

見積もりは、実際に工事をする石材店から、同じ条件で複数取るのが基本です。

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「代行」ではなく、工事をする石材店に直接見積もりを。墓石ナビは、全国の石材店からの一括見積もりを無料で依頼できるサイトです(広告主の案内による)。同じ条件で複数の石材店に出して、運搬・重機・更地の範囲を比べましょう。

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改葬先で後悔が多いのは散骨

改葬先には、永代供養墓・樹木葬・納骨堂・散骨などがあります。現場の担当者がよく見る後悔は散骨。散骨をすると、お参りする場所がなくなるからです。

改葬先ごとの「お参りできる場所」

改葬先お参りする場所気をつけること
永代供養墓あるほかの方と一緒に納める形が多い
樹木葬ある区画の形や、いつまで個別に納めるかは霊園しだい
納骨堂ある屋内なので天気に左右されにくい
散骨ないお参りができない。あとから後悔する声が多い

※現場の担当者がよく見る後悔は、散骨でお参りする場所がなくなったことです。

お墓の種類ごとの費用は「お墓の種類と費用比較」、散骨のルールは「海洋散骨は違法?ルールと費用相場」で説明しています。だいたいの費用を試算したいときは「お墓・供養費用シミュレーター」も使えます。

現場の担当者から

葬儀社の現場の担当者に、墓じまいの見積もりで気をつけてほしいことを聞きました。

  • 一番驚かれるのは、離檀料 一概には言えませんが、離檀料だと思います。あるお寺とないお寺があります。撤去の費用に、お寺が金額を上乗せしているケースもあります。
  • 撤去費は、重機が関係する 重機などが関係します。近年は新しくお墓を建てる方が減っているので、墓じまいの費用を高めに見積もる傾向にあると感じます。
  • 指定の石材店があるなら、気をつける 相見積もりは取れますが、お寺しだいで交渉になると思います。指定の石材店がある場合は揉める原因にもなるので、気をつけたほうがいいです。
  • お盆・お彼岸・年末年始は避ける 切り出し方に決まりは特にないと思いますが、この時期のお寺はピリピリしていると思います。
  • 改葬許可は、自分で申請する 申請はご自身でします。代行は本来、禁止されている行為です。
  • お墓を開けると、水が溜まっていることも 水まわりのことは、あると思います。
  • 見積書で見るのは、運搬・重機・更地の範囲 遺骨の洗浄はあまりしません。閉眼供養はお寺に払うので、見積もりには入れません。
  • ネットの「墓じまい代行」や安い業者は危険 安い業者は、墓石をどこに捨てているか分かりません。
  • 改葬先で後悔が多いのは散骨 お参りができなくなるからです。

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墓じまいの撤去費は、石材店ごとに見積もりがばらつく

墓石の撤去は、重機が入るかどうかや運搬の方法で金額が変わります。1社だけで決めず、同じ条件で複数の石材店から見積もりを取って比べると、相場も、説明の丁寧さも見えてきます。

  • 全国の石材店からの一括見積もりを、無料で依頼できる
  • 墓石の購入だけでなく、墓じまいの相談にも対応

※広告主の案内による。お寺に指定の石材店がある場合は、先にお寺に相談してください。紹介された石材店にも、撤去した墓石の処分先を確かめましょう。

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よくある質問

離檀料は、必ず払わないといけませんか

離檀料には明確な基準がなく、離檀料のないお寺もあります。金額に納得できないときは、まずお寺と話し合います。困ったときは、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターに相談できます。

お寺の指定ではない石材店に頼めますか

お寺しだいです。指定の石材店がある場合は、黙ってほかの石材店に頼むと揉める原因になります。相見積もりを取りたいと、先にお寺に相談しましょう。

改葬許可の申請は、誰がするのですか

墓じまいをする家族が、今のお墓がある市町村に申請するのが基本です。行政書士ではない業者が、報酬を受け取って申請書類を作ることは、行政書士法で制限されています。

閉眼供養の費用は、見積もりに入っていますか

閉眼供養はお寺に直接お布施としてお渡しするため、石材店の見積もりには入らないことが多いです。別に用意しておきましょう。

まとめ|石材店の見積もりは「運搬・重機・更地」をそろえて比べる

墓じまいのお金は、お寺・石材店・改葬先の3つに分かれます。家族が一番驚くのは離檀料ですが、ないお寺もあります。相談はお盆・お彼岸・年末年始を避けましょう。

石材店の見積もりは、運搬・重機・更地の範囲をそろえて比べます。指定の石材店があるなら先にお寺に相談し、改葬許可は自分で申請します。「代行」をうたう業者や、安すぎる業者には頼まないでください。

墓じまいの見積もりの前に、これだけ確かめる

  • ☐ 離檀料があるお寺かどうか、聞いた
  • ☐ お盆・お彼岸・年末年始を避けて相談した
  • ☐ 指定の石材店があるか、相見積もりを取ってよいか聞いた
  • ☐ 見積書に運搬・重機・更地の範囲が書かれている
  • ☐ 撤去した墓石の処分先を聞いた
  • ☐ 改葬許可は自分で申請する(書類づくりを有料で請け負う業者に頼まない)
  • ☐ 改葬先は、お参りできる場所を残すか家族で話した

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参考・出典

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